えっ！ 嘘やろっ！なんでっ……、 元気やったやん！ 歌も歌いよったやん！ 新曲も出しとったやん！ ライヴもやっとったやん！ ドラマにも出とったやん！ バラエティーにも出たりしよったやん！ カッコいいホームページも作っとったやん！ なんで？どうした？ 嘘やろう、おさむちゃん？ あまりにも早すぎるやろーーーーーーっ！！！
ショーケンが死んだ！
ショーケンが死んだ！
あっ、と言う間にショーケンが死んでしもうた…。
ミックジャガーに憧れたショーケンが死んでしもうた…。
♪ア～アアア～、神様、お願いぃ～だー と甘い声で歌ったショーケンが死んでしもうた…。
♪逢いたいーっ、君に逢いたいーっ と泣き顔で歌ったショーケンが死んでしもうた…。
ジュリーとのツインボーカルで、♪自由に歩いて愛して～ と、痺れるようなロックを歌ったショーケンが死んでしもうた…。
《花、太陽、雨》で再生の鐘を鳴らしたショーケンが死んでしもうた…。
マカロニ刑事になって、小便漏らしながら殉職していったショーケンが死んでしもうた…。
ゴーグルとヘッドホーンを身に着け、トマトとコンビ―フを牛乳で流し込んでいたショーケンが死んでしもうた…。
BIGIのスーツがいかしてた、ショーケンが死んでしもうた…。
死んだアキラをリヤカーに乗せ、一人で夢の島に捨てに行った、おさむちゃんのショーケンが死んでしもうた…。
かすみちゃんに、優柔不断でなんとも言えない情けない笑顔を見せ続けたサブちゃんのショーケンが死んでしもうた…。
何度も結婚して離婚して…、それでもまったく懲りなかったショーケンが死んでしもうた…。
《大阪で生まれた女》をカヴァー、BOROを一躍全国区にしたショーケンが死んでしもうた…。
《愚か者》を井上尭之のギターをバックに歌った、本物の愚か者のショーケンが死んでしもうた…。
いしだあゆみとの口喧嘩では、連戦連敗だったショーケンが死んでしもうた…。
♪ロックンロールはハッパみたい心を酔わせるわ などと、とんでもない《ラストダンスは私に 》を歌っていたショーケンが死んでしもうた…。
映画《竜二》のエンディングに、名曲《ララバイ》を歌い上げたショーケンが死んでしもうた…。
死ぬほど聴いた《ララバイ》。優しさがダダ洩れだった《ララバイ》のショーケンが死んでしもうた…。
大麻や恐喝で、何度も逮捕されたヤクザなショーケンが死んでしもうた…。
黒澤明に怒られ続けても、生涯リスペクトし続けたショーケンが死んでしもうた…。
越路吹雪が大好きだったショーケンが死んでしもうた…。
お遍路さんになって歩き続けたこともあるショーケンが死んでしもうた…。
瀬戸内寂聴をお母さんのように慕ったショーケンが死んでしもうた…。
かっこ悪い姿もかっこよかったショーケンが死んでしもうた…。
いつの時代も最高にお洒落だったショーケンが死んでしもうた…。
ブルースハープの演奏が素晴らしかったショーケンが死んでしもうた…。
10年ぶりにリリースした新曲《Time Flies》が最高にロックだったショーケンが死んでしもうた…。
復活のライヴは、本調子ではなかったけれど、最高にブルースだったショーケンが死んでしもうた…。
闘病を商売にしなかったロックンロールなショーケンが死んでしもうた…。
最後まで病気を公表しなかったダンディーなショーケンが死んでしもうた…。
波乱万丈、支離滅裂、自由奔放、唯我独尊だったショーケンが死んでしもうた…。
何で死んでしもうた？ショーケン！！
元気やったやん！
歌も歌いよったやん！
新曲も出しとったやん！
ライヴもやっとたやん！
ドラマにも出とったやん！
バラエティーにも出たりしよったやん！
カッコいいホームページも作っとったやん！
なんで？どうした？ どうした、おさむちゃん？ あまりにも早すぎるやろーーーーーーっ！！！
ジジィになった今、ショーケンの本物のジャパニーズブルースを もっともっと聴きたかた。芝居も、もっともっと観たかった。何時までも不良老人として、のさばり倒してほしかった。
僕の青春時代、とてもショーケンのようにはなれなかったけれど、時代の二歩も三歩も先を歩いていた光り輝くショーケンは、憧れだった。
昭和と平成の時代の幕を 稀代のアクター・ 萩原健一 が静かに閉じます。
ブルースシンガー・アクター《萩原健一》
2019年3月26日午前10時30分 死去 享年68
うらを見せ おもてを見せて散るもみじ
萩原健一様、おやすみなさい。
合掌。
