100回聴いても飽きないアルバム①《レイ・ブライアント・トリオ》

レイ・ブライアント

ジャズはよくわからんと思っておられる方に、超おススメの一枚。初心者からマニアまで唸らせる演奏。テクニックやインテリジェンスをひけらかすことなく、そこはかとないブルースの哀愁を醸し出す珠玉のピアノトリオ・アルバムです。

 

 

ジャズピアノトリオで、聴けば聴く程味がでるスルメアルバムの断トツの一位は、この《レイ・ブライアント・トリオ》

ジャズを聴き始めた頃、最初に購入したピアノトリオのアルバムは、オスカー・ピーターソン《プリーズ・リクエスト》 このアルバムはコテコテの名盤で、聴き易いスタンダードナンバーにアドリブのメロディーラインの美しさと、超絶テク ニックに聞き惚れて、ピアノトリオの素晴らしさを教えてもらった一枚でした。

からす

その後、ビル・エバンスのクールでインテリジェンス漂う白人ジャズの計算されたピアノにハマり込み、キース・ジャレット の全編即興演奏の《ケルン・コンサート》の信じられない即興の構成力に魅了され、ハービー・ハンコックチック・コリア の前衛的な演奏に心躍って、色々と楽しんでいた頃、デューク・エリントンのピアノ演奏をフューチャーした《デューク・ エリントン&ジョン・コルトレーン》のアルバムで無骨でストレートな演奏を聴いて、これこそジャズピアノだ!と真夜中の6畳一間のアパートで叫んでいた矢先に出逢ったのが《レイ・ブライアント・トリオ》でした。

からすこのレイ・ブライアントという人は、グイグイ前に出て「どうだ、参ったか」という様な絶倫ピアニストではなく、ボーカリストの伴奏なんかも器用にこなす、どこか控えめなジャズプレーヤーなのですが、じっくり聴き込むとなんかよくわからんけれど「あぁ〜ジャズだぁ〜っ」と唸りたくなる程ジャズなのです。

 

自己主張の薄い演奏ながら、滲み出るジャズのエッセンスは、聴き手の潜在意識に染込み何度も聴きたくなる程、多幸感を 与えてくれます。本物の個性というのは自我の発露ではない、このような《魂のシンクロニシティー》的なものを言うのでしょうか(自分でも何を言っておるのかよく解らん)。

 

なにはともあれ、僕の中ではこのレイ・ブライアントマル・ウォルドロンの二人が大好きで、一番よく聴いたジャズピアニストでした。 特にレイ・ブライアントは、癖のないロマンチックなピアニストで、ジャズに詳しくない方でもきっと気に入って頂けるはずです。

からす

やはり音楽(音・波動)は人の細胞の素粒子レベルにまで、良くも悪くも大きな影響を与える様です。 良い音楽(自分の好みの音楽?)を聴くと、あまり不快な事や、いやな想念に満たされる事なく、少なくともその時間だけは 気持ちの良い想念に包まれていられます。無理なく心をリセット出来る最強のツールではないでしょうか?

からす

世界中の人々が、ただただ上質な楽器の音(出来ればインストゥルメンタル)に全身を委ねてシンクロすれば、争いが減り、 世界平和に繋がると思う(小学生みたいな事ゆーとる)のですが如何でしょう?

何時ものように話がズレてしまいましたが、結論です。

自分にとって心地の良い音楽を探してそれに包まれている時間は、宇宙にとって少なくとも害はないのでしょうね。

 

 

おしまい