ジャズ一覧

アンドリュース・シスターズ《ブギ・ウギ・ビューグル・ボーイ》 聴き比べ7選。第二次世界大戦真っただ中、超能天気でバカ陽気なエンターテーメントを全米にまき散らした、うちら陽気なかしまし娘!

勝てる見込みのない大国アメリカに、玉砕覚悟で喧嘩を売った小国ニッポン。そんな大戦の最中、能天気でバカ陽気なブギウギを引っ提げて、歌と踊りで連合軍の慰問に飛びまわっていたアンドリュース・シスターズ。 一方「欲しがりません勝つまでは!」「鬼畜米英!」と叫びながら、進め一億火の玉となっていたニッポン。 どの時代においても、思想の多様性を認めず、エンターテーメントを忘れた国に輝く未来は訪れないのでしょう。

映画《グリーンブック》 いつまでも浸っていたい映像と音楽。ずっと見続けていたかった…、永遠に終わってほしくない映画でした。

映画の内容や結末よりも、二人の役者の掛け合い、映像、音楽の、すべての要素が心地よく響き合い、なんとも言えない気持ちよさを味わうことのできる、ハリウッド映画には珍しい繊細で気品のある作品でした。

100回聴いても飽きないアルバム④ オスカー・ピーターソン《プリーズ・リクエスト》

ジャズ愛好家の間では、あまり人気のないアルバム《プリーズ・リクエスト》なのですが、朝飯前に軽ーーく演奏していても尚、この超絶技法とグルーブ感。ジャズピアノ入門アルバム第一位(今決めました)に燦然と輝く、オスカー・ピーターソン・トリオのもっともポピュラーな一枚。

ナット・キング・コール《ザ・クリスマスソング》は、ファンタジーを越えて。父を想う娘の心情に、自虐の念が宿るとき…。

一昔前のクリスマスソングと言えば、《ホワイトクリスマス》か、この《ザ・クリスマスソング》でした。ナット・キング・コールの歌声は、真冬のペチカのような父性的な豊かなあたたかさ。そのあたたかな愛情のなかで、揺れる娘心の物語。+

キース・ジャレット《ケルンコンサート》全編即興で奏でられる、そのピアノ旋律の信じられない程の美しさは、まさしくモナドの領域!

奇跡的な名奏。しかし、この演奏がジャズなのか否か?大きく議論の分かれる所でありますが、音楽的に素晴らしく感動的であれば、そんな事はどうでもよいのです。間違いなくキース・ジャレットの代表的名盤です!

コテコテのアメリカン演歌(ブルース)を想いのまま吹きまくる《ジャッキー・マクリーン》

学生時代、チャーリー・パーカーを夜中、大音量のヘッドホーンで聴き込んでいた時、「パーカーのアルトは地球の重力から開放されて、宇宙迄鳴り響いているのではないか?」と感じ、聴いているだけの僕迄、重力から開放された感覚になった事を覚えています(その後も、相変わらず地べたを這いずり回っておりましたが)。

その昔、クリスマスは日本人にとってファンタジーだった。この残酷な現実を一瞬にして変容させてくれる、ファンタジーであった。

街はクリスマスイルミネーションで彩られ、そこかしこからクリスマスソングが流れだす一年で最も華やかな時節となりました。イベントの予定等入れずに、音楽を楽しみながら、それぞれが(ファンタジー)空想にふけるクリスマスもあって良いのでは?