ショートショート劇場一覧

あぁ麗しの昭和歌謡曲⑧ 橋幸夫《恋のメキシカン・ロック》昭和リズム歌謡の傑作! ラテンロックのリズムに乗って♪ゴーゴー!ゴーゴー!

僕たちが、♪メキシカンロック、ゴーゴー、ゴーゴーと口ずさめば、ラテンのステップを踏みながら満面の笑みで躍り出てくる角刈りの貴公子・橋幸夫。いまだ現役の75歳。 天下無敵の歌唱力と、パンチのきいたロックとルックで、ゴーゴー、ゴーゴーなのです!!

あぁ麗しの昭和歌謡曲⑦ 尾崎紀世彦《さよならをもう一度》圧倒的なスケール感とドラマ性。いつまでも浸っていたい悲哀感。

圧倒的な歌唱力と表現力を併せ持つ、稀代のエンターティナー尾崎紀世彦。レコード大賞受賞曲《また逢う日まで》に続くシングルが《さよならをもう一度》でした。小さな小さな失恋の別れ歌を宇宙的なスケールに転写し、おおらかに歌い上げてくれた尾崎紀世彦。昭和の時代、取るに足らない僕の失恋のトラウマをドラマチックに解き放ってくれたのです。

あぁ麗しの昭和歌謡曲⑥ 西田佐知子《コーヒールンバ》 始めて聴いたラテンのリズム。初めて飲んだサイフォンコーヒーの苦い味。

《コーヒールンバ》と言えば西田佐知子、西田佐知子と言えば《コーヒールンバ》。誰が何と言おうとも僕の中では絶対的にそうなのです。《素敵な飲み物コーヒー・モカマタリ》や、《南の国の情熱のアロマ》は、当時何のことかチンプンカンプンだったけれど、そこがまたとてつもなく魅力的だったのです。

あぁ麗しの昭和歌謡曲④ 日野てる子《夏の日の想い出》《南国の夜》南国に想いを馳せた歌声は、足踏みオルガンのノスタルジーと共に蘇る。

その面影と歌声は、暮れなずむ晩夏のブルーモーメントの空に浮かび上がる、黄金色の街灯に似た、懐かしさとあたたかさ、優しさとせつなさの恋慕の情。若かりし日の日野てる子は、幼少期の僕にとって、南国の美しすぎる歌姫でした。

あぁ麗しの昭和歌謡曲④ 園まり《逢いたくて逢いたくて》 その艶めきと哀愁の瞳が、友達のお母ちゃんの瞳と重なる時。

その美貌と切ないほどに艶っぽい歌声で歌われる《逢いたくて逢いたくて》 昭和歌謡曲・色っぽいお姉さん部門の第一位に、燦然と輝きます。その佇まいは、当時小学生だった僕に、艶めきと哀愁の意味を教えてくれました。

ナット・キング・コール《ザ・クリスマスソング》は、ファンタジーを越えて。父を想う娘の心情に、自虐の念が宿るとき…。

一昔前のクリスマスソングと言えば、《ホワイトクリスマス》か、この《ザ・クリスマスソング》でした。ナット・キング・コールの歌声は、真冬のペチカのような父性的な豊かなあたたかさ。そのあたたかな愛情のなかで、揺れる娘心の物語。+

あぁ麗しの昭和歌謡曲③ 中山千夏《あなたの心に》この歌を聴けば蘇る、あの子の面影と煌めく花のパッチン留め

今でも、口ずさむと涙が出てきそうになるほどに美しく、心にしみるメロディー。歌詞もメロディーもこれほどまでにシンプルで装飾を施さない楽曲は、それぞれの聴き手に様々な情緒を思い起こさせます。この曲にまつわる、ショートショート劇場・遠い昔の初恋物語。

沢田研二・初出場! 1972年《第23回NHK紅白歌合戦》で歌われた(許されない愛)を聞くたびに、何故か思い起こされる《一杯の年越し蕎麦》

《NHK紅白歌合戦》が全盛を誇っていた1970年代。お年寄りから子供まで、ほとんどの国民は、この番組を食い入るように観ていました。とりわけ1972年の紅白は昭和歌謡全盛期で、平均視聴率は何と80.6%! 我らが沢田研二(ジュリー)が、初出場を果した年でもあったのです。