のぞきからくりムービー①《旅のオルガン弾き》(試作) 箸休めに、こんなの作ってみました。

旅のオルガン弾き

昔、物語を作るまねごとをしていまして、そのオリジナルの挿入歌の音源が残っていたので、簡単なイラストと写真を組み合わせて、《のぞきからくりムービー》みたいなもの(試作)を作ってみました。

生まれつき、人の心の中の偽りのない物語が映像として見えてしまい、そこから発せられる圧倒的な人間の邪気は、まだ自我が形成される前の無防備な少女の小さな心を、容赦なく破壊します。

どんな人も、心の奥底に深い漆黒の闇を抱えており、少女はその度にブラックホールに吸い込まれるような幻覚を覚え、人との交流を持てず誰とも話せない自閉症の子供として引きこもってしまいます。

しかしある日、天真爛漫な純粋で屈託のない少年と出会います。その少年の笑顔と優しさにふれ、ほのかな恋心を覚えた時、その少年の心の奥底のブラックホールの果てに、一条の光を見つけるのです。 その時、天から「人々に自身の心のブラックホールを見せ、その先にある一条の光に誘うように」という御信託が少女に降ります。宿命に抗なえない少女は、突然少年の前から姿を消し、女占い師の修行として、流浪の旅を始めるのです。

大人になった少女は、様々な式神を操る《のぞきからくり風一座》の女座長として、全国を渡り歩るくこととなります。 様々な土地で、占いと称して沢山の人の心の闇をあぶり出し、心の自発的な変化を促します。 そうこうするうちに10年の時が流れ、ある日、偶然にその時の少年と再会を果たします。その時、娘がその男性に万感の想いを込めて歌った歌が、この《旅のオルガン弾き》 なのです。

知り合いの音楽家が曲をつけ、歌ってくれたライヴ音源があったので、試作として作ってみました。

よろしければ、聴いてみて下さい。

おしまい