《カズオ・イシグロ》ノーベル文学賞受賞を期に、遠い昔に観た映画《日の名残り》の感動を思い出す。

あまりにもせつなく、あまりにも美しい、成就されずに黄昏れて行く純愛。アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンの名演は、小説とはまた違った慕情を醸し出します。それは胸が張り裂ける様な、上質なプラトニック・ラヴストーリー。(ネタバレありです)

《命名考》8 シンプルな文字の内に、幾千万もの風景と幾千万もの情感が宿る。 それらを感じ取る情緒と感性の豊かさが、人生の意味を教えてくれる。

命名で使用する、漢字・ひらがな・カタカナの文字の中には、幾千万もの意味・感情・衝動が含まれています。記号化されてしまった文字なのですが、それらを注意深く音に響かせ書に記すれば、虹色のグラデーションが現れ、そこから豊かな情緒が育まれます。

あぁ麗しの昭和歌謡曲④ 園まり《逢いたくて逢いたくて》 その艶めきと哀愁の瞳が、友達のお母ちゃんの瞳と重なる時。

その美貌と切ないほどに艶っぽい歌声で歌われる《逢いたくて逢いたくて》 昭和歌謡曲・色っぽいお姉さん部門の第一位に、燦然と輝きます。その佇まいは、当時小学生だった僕に、艶めきと哀愁の意味を教えてくれました。

ナット・キング・コール《ザ・クリスマスソング》は、ファンタジーを越えて。父を想う娘の心情に、自虐の念が宿るとき…。

一昔前のクリスマスソングと言えば、《ホワイトクリスマス》か、この《ザ・クリスマスソング》でした。ナット・キング・コールの歌声は、真冬のペチカのような父性的な豊かなあたたかさ。そのあたたかな愛情のなかで、揺れる娘心の物語。+

M-1予選《Dr.ハインリッヒ》は今年も面白かった!なのに何故? 今年こそ決勝の舞台に立つイカした二人を見てみたかったのだが……。

今年も、M-1の決勝進出の夢は叶わなかった《Dr.ハインリッヒ》。この漫才スタイルは、いつまでたっても評価されないのか? 今のままの不遇がこれ以上続くと、関西漫才界の至宝は本当に羽衣をまとって天空に飛んでいってしまうぞ! それで良いのかーー...

《沢田研二 50周年記念LIVE》観戦記 50年50曲・豪華絢爛!百花繚乱!ジュリー狂乱! その時々に咲かせた花々が、今宵一夜にして咲き誇る!

ジュリー69歳!今なおステージ上で戦っております。今年還暦のジジイが見た《沢田研二 50周年記念LIVE》鳥栖市民文化会館大ホール大会。徹底的主観で語る、沢田研二の現在。※本来は鑑賞記なのでしょうが、ジュリーは未だ戦っているので、観戦記といたします。